新卒と転職では「志望の理由と目的」の書き方も違う

新卒と転職では提出書類の書き方が違います。それは転職者が希望する企業の人事や採用担当者の注目点が、新卒採用時とは異なるからです。つまり転職者が新卒者と同じような志望動機を書いてしまうと、面接どころか書類選考の通過が厳しくなってしまうでしょう。

転職者の履歴書、職務経歴書において、特に人事や採用者が見ているのは「志望動機」について。これは新卒・転職者共に、その会社・職種を志望するに至ったきっかけのことです。「なぜその会社なのか（他ではだめなのか）」「転職希望者がその会社で何をできるのか（どのような利益となるのか）」をしっかり説明できないと、たとえ優秀なキャリア、スキルを有していても面接にたどりつくのは難しいといえます。

採用担当を納得させる志望動機

人事・採用担当に好印象を与える志望動機とは、どのようなものなのでしょう。様ざまな書き方がありますが、まず「他の会社ではなく、この会社に入りたい」という熱意ト根拠を伝えることが基本です。

・まずは転職理由の見直し

：自分が前社を辞めたいと思った理由や原因を見直し、受ける会社で自分のスキルを活かしたいとうことアピール。
例えば、企業規模や社風についての志望動機

「大企業では、現状をもっとよくするための意見や考えでも必要とされないことが多かった」
↓
「ベンチャー企業で、自発的に動くことで、より成果をあげていける環境で働きたい」
↓
「ベンチャー企業で、スピードと主体性が必要とされる御社で実績をあげ、貢献したい」

・次に「なぜ入社したいのか」を深堀する

：希望する会社に入りたい意思を、具体的な体験や実績・スキルなどを交えて説明。

例えば、商材や職種についての志望動機
例として、「子供の頃から家族で使っていた優秀な製品」
↓
「もっと多くのお客様にも使っていただきたい」
↓
「自分のキャリア・スキルを活かして製品をもっと広めたい」など。

書いたらNGの内容とは?

逆にこれを書いたらNGという内容は以下の通りです。

・やりがいのある仕事だから～

：あまりにテンプレート的で漠然とした理由。使うなら「具体的にどこにやりがいを感じるのか」を追加する必要があります。

・勉強したいと思う～、貴社で成長したい～

：会社は学ぶところではないと共に、受動的な姿勢と捉えられる可能性があります。新卒採用の時ならまだしも、転職者が書くとスキルを疑われる可能性も。

・頑張ります～、やる気があります～

：気持ちが先走りして、言葉としても漠然。頑張るのも、やる気も当たり前。「どのように、何で貢献できるのか」と付け加えることが必要になります。

・ネガティブな転職・退職理由

：「残業が多かったから」など、ネガティブな書き方はNG。書くならポジティブな言葉に置き換える。

・給与や福利厚生が充実している

：待遇面に魅力を感じるのは構わないが、志望動機に書くと、自社よりも待遇の良い方に行くのでは、と疑われてしまいます。

・名文を書く必要はない

：小説のコンテストではないので、完璧な文章を書く必要はありません。多少言葉はつたなくても、どうして御社に入りたいのかという、自分の思いをつぶさに伝えることが大事です。

採用側の立場を考えた志望動機を心がける

志望動機で他の会社にも通用する理由、自分のスキルだけ猛烈にアピールするだけでは、人事や採用担当を説得することはできません。採用を行うにあたって企業が望んでいるのは、長期的に活躍してくれる人材です。人事や採用担当は、あなたがそれにふさわしいか否かを知りたいと考えています。ですから採用側の立場を考えた志望動機を書くよう心がけましょう。