転職者が会社を辞める理由

様ざまな分野でグローバル化が進む中、日本人のライフスタイルも変わり、働き方も「生涯一企業」一辺倒から、「生涯多企業」型が増えています。「辞めたくても我慢する必要」がなくなった反面、感情や勢いにまかせて退職してしまうケースもあり、あとで後悔するという話も耳にします。

退職理由は人それぞれですが、中でも多いのが「給与が低い」「人間関係に疲れた」「仕事内容に不満」などです。

• ・給与が低い：「仕事内容のわりに給料が低い、上がらない」「同年代の給与額より安い」「今後の昇給が期待できない」ほか
• ・人間関係に疲れた：「上司・同僚の性格についていけない」「職場がギスギスしている」「仲間外れにされているような気がする」ほか
• ・仕事内容に不満：「希望の部署になかなか配属されない」「仕事にやりがいを感じない」ほか

どのような理由で辞めるにしろ、「立つ鳥跡を濁さず」で職場を離れたいもの。そのポイントを紹介しましょう。

会社を円満に退社するための必要＆NGポイント

辞める意志が固まったからといって、明日から出社しなくていいわけではありません。円満に退社するには、様ざまな手続き、引継ぎなどをきちんと行う必要があります。

○会社を円満に辞めるためのワンポイント

◇退社日
・退職金、ボーナスなどの兼ね合いもあるが、仕事の進行や引継ぎを考えて、会社に迷惑のかからない時期にする。
◇退職理由
・会社の不満などネガティブな理由をそのまま口にしない。「給料が安い」という理由は、「家族が増えるが、今の給与では難しい」といった内容に置き換える。
◇その他
・引継ぎや取引先への挨拶は丁寧・確実に行う。
・「雇用保険被保険者証」「年金手帳」「源泉徴収票」「離職票」など、転職に必要な書類をもらっておく。長く時間が経過してから請求すると、トラブルになることがある。

逆に「これだけは避けたいNGポイント」は以下の通りです。

• ・嘘をつく：予定にない留学、実家に帰るなどを退職理由にすると、街でばったり会った時、バツの悪いことになる。
• ・退職理由に個人の名前を出す：悪口を言われたと思い、余計な恨みを買う可能性あり（同業他社に転職すると、また人間関係でトラブルあった時辞めてしまうのではという懸念も生まれてしまう）。
• ・周囲に退職の意をほのめかす：第三者から噂が広がり、それが上司や上層部に伝わると、所属部署、ひいては会社全体の問題になる。退職はまず直属の上司に伝えること。

お互い気持ちよく、次のステージに向かうために

次の職場が決まっていたり、これから転職活動を始めるといった場合にしても、いい加減な形で退職をしてしまうと自分の評価を下げ後味が悪く、気持ちよく転職することができなくなる恐れがあります。偶然、前社の上司や同僚と会った時、気持ちよく挨拶できるよう、きっちりと計画を立て、円満に次のステージへ向かいましょう。