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「営業マンにストレスはつきもの」でいいの？
「顧客からのオーダーや折衝に時間がかかる」「専門的なことを分かりやすく伝える努力が常に必要」など、営業マンならではの悩みは業界・ポジションによっても様々です。
ですがそうした中で「月々のノルマ達成」「売上アップ」といった職責を果たすために日々奔走されていることでしょう。
今回は、「ストレスマネジメントが大切」であることを示す一つの科学実験についてご紹介します。
実は「我慢は有限」。無駄なストレスは意志力を目減りさせる。
ロイ・バウマイスターらが著した『WILLPOWER 意志力の科学』 [1] では、以下のような「意志力の消耗」の実験結果について解説されています。
- 被験者は「焼き立てのクッキーの匂いがする部屋」に閉じ込められる。Aグループは「クッキーやチョコレートを食べて良い部屋」、Bグループは「ラディッシュしか食べられない部屋」である。
- その後別室で「図形パズルを解く」という問題を出される（注：実はこのパズルは解けないように作られている）
- 「解くのを諦めるまでの時間」を計測。これを意志力とみなす。
このような条件下でテストをしたところ、Aグループはおよそ２０分間テストに取り組んだ一方で、Bグループは８分間で解くのを止めてしまったというものです。
このことから「意志の力は貯蓄のようなもので、しかも貯蔵庫は１つ。どこかで使うとなくなってしまう」ということが明らかになります。
ロイ・バウマイスターはフロリダ州立大学の社会心理学教授であり、心理学の権威です。「我慢は有限説」は今や、さまざまなビジネスリーダーや経営者に広く信じられています。
「成果を出せない我慢の現場」に甘んじるよりも
営業マンにとって「絶対に顧客の役に立つまで石にかじりつく」という意志力は宝物です。一方で、意志の力には上限があることは科学的に実証されています。
「必要な我慢」は数ありますが、「発言機会もないのに出席必須の会議が多すぎる」「付き合い残業が多い」といった、「なぜこれをやっているんだろう」という我慢も存在するかもしれません。
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