優秀な人材を確保するには、先立つものが必要？

即戦力となる優秀な人材を集めるためにも「中途採用」は欠かせません。しかし、採用活動をするには経費、すなわち「採用コスト」がかかります。これは新卒か中途か、管理職か否かなど職種や業種、ポジションに応じて様々です。なお、一人当たりの採用コストは採用にかけた総費用を算出し、それを「採用コストの総経費 ÷「採用人数」で導くことができます。

そして用意した費用が効率的に使われたかどうかを知るには、その内訳を見ていく必要があります。

採用コストの内訳に関しては以下の通りです。自社は該当するコストに対してどれくらい効率よく採用だ行えているか見てみましょう。

採用コストの内訳

• 外部コスト

：求人媒体の広告費、採用コンサルタント・人材紹介費用、会社案内（入社説明会含む）といった採用ツール制作費、縁故紹介のインセンティブほか。

• 内部コスト

：採用・面接担当者の人件費、電話応対などの費用・応対、内定者への教育費・交通費、交際費、面接会場の費用ほか。

採用コストの一人あたりの平均ですが中途採用の場合、おおよそ40万円という結果が出ています。業種としては、IT関連をはじめとする技術職、建築・土木関連技術職はこれより高め、サービス関連職は比較的低めとなっています。

最も費用がかさむのは、求人媒体に支払う「広告費」。大手になれば、金額も大きくなります。次いで採用費用がかかるのは人材紹介サービスで、内定者の年収に応じて成果報酬を支払うためかなりの出費が生じます。やはり優秀な人材を獲得するには、それなりのコストがかかるということですね。

採用コストをかけずに人材を集める方法

では、採用コストを削減しつつ、求める人材を確保するにはどうしたらいいのでしょうか？ それにはいくつかのポイントがあります。

採用コストの削減ポイント

1. 安い（または無料）求人媒体、ハローワークを利用する
2. 内定承諾率を上げる：内定者のフォロー対策に力を入れる
3. 自社ホームページ、採用ページの充実をはかる。
4. 人材交流会・ソーシャルメディアの活用：採用情報の発信（募集要項など）、採用ページへの誘導。
5. ダイレクトリクルーティング：自社で人材データベースをやSNSを活用し、採用したい人材を見つけること。ブログやフェイスブックで注目されている人物などに直接アプローチ。スカウトから面接、入社までのプロセスを自社で行う。
6. リファラル採用（リファーラルリクルーティング）：社員に知人・友人を紹介・推薦してもらう。紹介採用報奨金を制度により、社員のモチベーションもアップする。

上記のような方法を活用することで広告費をはじめ、人材派遣会社の介在、説明会などを簡略化でき、採用コスト削減に繋げることができます。

ミスマッチを防ぎ、効率的な中途採用を心がける

人事による情報共有も採用コストの削減には効果的です。採用を行う場合、「書類を通過した希望者に面接をしたところ、今回の募集とずれた人物だった」「内定を出したが辞退された」というケースは少なくありません。

これらは採用経費の無駄遣いになりますから、採用者側は応募者の情報を共有し、正しい判断ができるようにしておきたいものです。人事も幅広い視野を持ち、俯瞰的な立場で採用活動に取り組みましょう。